赦し｜就労移行支援事業所 JOTサポート神戸

2022.10.24

赦し

はじめまして、いちはです。
入所して一定期間を経たメンバーがブログを書くのは通例のことではございますが、自分のことを発信する良い機会ですので楽しんで書かせていただこうと思います。

さて、私は中学生の頃から同年代の集団のなかで自分の内面をさらけ出すのが苦手でした。何とか高校生までは他人の趣味嗜好に対し受け身であろうとすることで一定数の関係性を築いてきましたが、やがて他人に合わせることに疲れ果ててしまい、多くの場面で孤立するようになりました。
さらに高校時代の失敗体験から自分が求める場面での自己主張が本当にできなくなり、自分の意向を直感的かつ論理的に理解することが難しく、今では紙に書いてみて初めて理解に及ぶ程です。

そんな状態なもので人と密に関わるのを求められることへの苦手意識は確かであり、今のままでは満足に働けないという自分自身に情けなさを抱きつつも、就労移行の制度を使い、2年という期間のなかで自分の意見を少しでも言えるようになるための取り組みをしながらビジネススキルも修得したいと思うようになりました。
数ある就労移行の場からJOTを選んだ決め手は、見学の際に支援員の方から長時間お話しいただいたことで、ゆくゆくは正社員として働く上で少しでも他人とやり取りすることに対し前向きになれるかもしれないと思ったためです。

入所して最初の1ヶ月間は他の訓練生の方との関係性を築く期間と位置づけ、多くの訓練生の方との様々な会話を通し、自分の今持っている対人会話力を理解しようとしました。
その後はプレゼンや自己理解に対する取り組みをし、竹中工務店さんからの委託業務に取り組む機会も得ました。自己理解の取り組みの最中、自分のなかに、対人場面での失敗時に罰を受けることで赦されたいという思考があることに気付くことができ、歩幅こそ小さくも前へ進めた気がしています。

気付けば入所してから半年が過ぎ、満開だった桜の木は夏を経て葉にも黄紅が目立つようになっています。
満了期間までの残りの3/4の期間は、上手く働き続けられるための自己調整の試行と修正を操り返すための期間であると捉えています。